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海外在住の方が日本の不動産を売却する際に気を付けるべき税金

2021/08/31

海外在住の方が海外で得た所得に関しては、基本的に日本で税金を納付する必要はありませんが、
日本国内の不動産を売却した場合は、海外在住の方であっても日本で税金を支払う必要があります。

ただし、条件を満たしている場合は税金が課税されないなどの例外もあるため、
制度をよく理解しておかないと税金を支払いすぎるといった事態に陥りかねません。

そのため、この記事では、海外に在住している人が日本の不動産を売却した際の税金について解説していきます。

海外在住の方が日本の不動産の売却を検討しているなら、本記事を参考にしてみてください。

非居住者が日本の不動産を売却したときの税金
 ・不動産を売却した際の源泉徴収
 ・源泉徴収が掛からない例外

非居住者の確定申告
 ・確定申告の方法
 ・納税管理人の選任方法

まとめ

■ 非居住者が日本の不動産を売却したときの税金

日本における課税の対象は、基本的に国籍を問わず日本に在住している人です。
しかし、海外在住の方(非居住者)でも日本で所得を得た場合は、税金を納付する必要があります。
日本で発生した所得であると見做されるためです。

もちろん、それは不動産の売却も例外ではありません。
しかし、海外在住の人が不動産を売却した場合でも課税されないケースもあるので、税金を支払い過ぎないためにも、
非居住者が日本の不動産を売却したときの税金制度について知っておく必要があります。

・不動産を売却した際の源泉徴収

海外在住の方が日本国内にある不動産を売却した場合は、
不動産の購入者が源泉徴収税(所得税10%と復興所得税0.21%)※を支払い金から源泉徴収して納税する義務があります。

出典:国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1932.htm

そのため、海外在住の売主が得ることができる金額は、
購入者の支払い金額から10.21%の金額を差し引いた支払い額の89.79%相当の金額です。

例えば、不動産の買主の支払い金額が1,500万円の場合は、源泉徴収される金額は153万1,500円になり、
売主が受け取れる金額は1,346万8,500円になります。

このように、海外在住であっても日本国内の不動産を売却した場合は、
源泉徴収されることを覚えておくようにしましょう。

※源泉徴収:支払うべき所得税などを支払い者が徴収して代わりに納税する仕組み

・源泉徴収が掛からない例外

海外在住の方が不動産を売却した場合、以下の3つの条件を満たしているなら源泉徴収されません。

・購入者が個人である
・購入者本人または購入者の親族(配偶者、6親等内の血族及び3親等内の姻族)の居住用で購入する
・売買代金が1億円以下である

出典:国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1932.htm

一方で、事業者が不動産を購入する場合や、売買代金が1億円以上の場合は源泉徴収されます。

 

■ 非居住者の確定申告

海外在住の人が日本国内の不動産を売却した場合は、国内で所得が発生するため、翌年に確定申告をしなければなりません。

ただし、海外在住の方はご自身で確定申告を行えないケースもあるため、
日本の所得について代理で申告を行う「納税管理人」に確定申告を行なってもらうことも可能です。

なお、確定申告とは1年間の所得と所得に対する税金を計算して
国に納付する税金を報告する手続きのことで、原則として、
所得が発生した翌年の2月16日〜3月15日の間に報告する必要があります。

※納税管理人:納税管理人とは納税の義務がある人の代理として、納税に関する書類の受領や還付金の受領を行う人

・確定申告の方法

海外在住の方が確定申告を行う場合は、本人か納税管理人が税務署で手続きを行う必要があります。

とはいえ、なかなか海外でお住まいの方が日本で確定申告をするのは大変なので、
日本国内で所得がある人が海外に移住する場合は、出国前に納税管理人を選任することが重要です。

出国前に納税管理人の選任を行なっておけば、確定申告の際にご自身が日本に帰国をして確定申告を行う必要はありません。

・納税管理人の選任方法

納税管理人を選出するためには、税務署に「所得税の納税管理人の届出書」を提出する必要があります。

この際、売却した不動産がある住所を所轄している税務署に提出する必要があるため、注意が必要です。

ちなみに、一般的には収入などが完全に分かってしまうため、
納税管理人は日本国内にいる両親や兄弟などの親族を選任するケースが多いです。

 

■ まとめ

海外在住の方が日本国内の不動産を売却した場合は、買主に支払い金から税金を源泉徴収してもらいます。
ただし、条件を満たしている場合は源泉徴収してもらう必要がない場合もあるため、
海外在住の方が日本国内の不動産を売却する際は税制についてよく理解しておくことが重要です。

そのため、この記事では、海外に在住している人が日本の不動産を売却した際の税金や確定申告について解説してきました。

海外在住の方が日本の不動産の売却を検討しているなら、本記事を参考に納税を行うようにしてみてください。

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