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「フルローン」での不動産投資は危険?メリット・デメリットを解説
2025/08/04
こんにちは。ソアー不動産の芝田です。
弊社には日々、「フルローン」や頭金1割以下で収益物件を購入したいという個人投資家の方から、数多くのお問い合わせをいただいております。
自己資金をほとんど使わずに不動産投資を始められるという魅力的な側面がある一方で、「危険なのではないか?」と不安に思う方も少なくありません。
この記事では、フルローンでの不動産投資がどういうものなのか、そのメリットとデメリット、そして注意点について詳しく解説していきます。
フルローンとは?
フルローンとは、物件購入にかかる費用(物件価格、諸費用など)の全額を金融機関からの融資でまかなうことです。
通常、不動産投資では物件価格の20%〜30%程度を頭金として用意するのが一般的ですが、フルローンでは頭金を用意する必要がありません。
フルローンのメリット
1. 自己資金を温存できる
最大のメリットは、手元に資金を残せることです。
投資物件は、購入後に突発的な修繕や空室対策などで費用が発生することがあります。フルローンであれば、そういった万が一の事態に備えて、手元の資金を温存しておくことができます。
また、自己資金を次の投資機会に回すことも可能になるため、投資の幅を広げることができます。
2. レバレッジ効果を最大化できる
不動産投資の魅力の一つに「レバレッジ効果」があります。
これは、他人のお金(融資)を使って、自己資金以上の大きな利益を狙うという考え方です。フルローンを利用すれば、より少ない自己資金で大きな物件を運用できるため、このレバレッジ効果を最大限に活かすことができます。
フルローンのデメリットと注意点
1. スルガショック以降、フルローンは厳しい
2018年のスルガショック以降、金融機関の融資姿勢は大きく変化しました。以前と比べて、フルローンや頭金が少ない融資は非常に難しくなっているのが現状です。
金融機関は、物件の収益性や担保価値はもちろん、投資家の属性(年収、勤務先、勤続年数など)を厳しくチェックします。誰でも簡単に利用できるわけではないため、注意が必要です。
2. 金利が高くなる場合がある
金融機関によっては、頭金を入れる場合よりもフルローンのほうが金利が高くなることがあります。
わずかな金利差でも、借入額が大きいと総返済額に大きな差が出てきます。事前に複数の金融機関を比較・検討することが大切です。
3. キャッシュフローが悪化するリスク
フルローンは、借入額が大きくなるため、毎月の返済額も高くなります。
そのため、万が一の空室や家賃滞納が発生した場合、キャッシュフローが悪化し、最悪の場合、自己資金を持ち出して返済しなければならない事態に陥る可能性があります。
4. 金利上昇リスク
変動金利でフルローンを組んだ場合、金利が上昇すると毎月の返済額が増加します。キャッシュフローの悪化につながる可能性があるため、金利上昇リスクも十分に考慮しておく必要があります。
まとめ
フルローンは、自己資金を温存し、レバレッジ効果を最大限に活かせるという大きなメリットがある一方で、審査の厳しさやキャッシュフロー悪化のリスクも伴います。
特に、スルガショック以降は以前よりも融資のハードルが高くなっているため、フルローンでの不動産投資を検討する際は、メリット・デメリットをしっかり理解したうえで、ご自身の投資計画やリスク許容度に合わせて慎重に判断することが重要です。
お客様一人ひとりに最適なご提案を
弊社では、お客様の属性や金融資産の状況、お付き合いのある金融機関などをお伺いした上で、一人ひとりに最適な物件情報や金融機関をご提案しています!
フルローンでの不動産投資について詳しく知りたい方や、融資についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。