コラム
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NEW2026年4月1日スタート 住所変更登記の義務化
2026/03/05
引っ越しの際、役所への転入届や郵便物の転送設定、電気・ガスの開通手続きなどは「忘れてはならないタスク」として定着しています。しかし、意外と見落とされがちなのが、自分が持っている不動産の「登記簿上の住所」です。
これまでは「売却する時や相続する時にまとめてやればいい」と後回しにされてきたこの手続きが、2026年4月1日から、法律上の明確な義務へと変わります。
1. 「2年」という意外と短いタイムリミット
新ルールでは、住所や氏名が変わった日から2年以内に登記を申請しなければなりません。これを怠り、なおかつ「正当な理由」がないと判断された場合には、5万円以下の過料が科される可能性があります。
「自分は最近引っ越していないから大丈夫」という方も油断は禁物です。今回の法改正の最も大きなポイントは、「過去の引っ越し」も遡って義務の対象になるという点です。施行日時点で登記上の住所が旧居のままになっている場合、2028年3月末までに更新を済ませる必要があります。
2. なぜ「今」義務化されるのか?
背景にあるのは、深刻な「所有者不明土地」の問題です。日本国内には、所有者と連絡がつかない土地が九州の面積を超えるほど存在すると言われています。
公共事業や災害復興の際、土地の所有者が特定できないことで、プロジェクトが数年単位でストップしてしまう。そんな事態を防ぐため、国は2024年に始まった「相続登記の義務化」に続き、この「住所変更登記」にもメスを入れました。
3. デジタルで「自動更新」の時代へ
「手続きが面倒そう」「法務局に行く時間がない」という声に応えるべく、救済策も用意されています。
マイナンバー制度を活用し、あらかじめ本人が同意していれば、市役所への住所変更届と連動して**法務局が自動的に登記情報を書き換えてくれる仕組み(職権登記)が導入される予定です。これを利用すれば、手間も登録免許税(手数料)も抑えられる「スマートな更新」が可能になります。
「固定資産税の通知が今の家に届いているから大丈夫」と誤解されている方が多いのですが、実は税金の送り先と不動産登記の住所は別物です。
まずは、タンスの奥に眠っている「権利証(登記識別情報)」や、毎年来る納税通知書を確認してみてください。もし、そこに記載された住所が「数回前の引っ越し先」のままだったら……。2026年の春が来る前に、一度重い腰を上げて整理してみるのが賢明な判断かもしれません。